ミッション(使命)
<ミッション(使命)>
ミッションは、
組織の存在の意義を定義するものですが、それとともにその存続を決定付けます。
真実の普遍性のありミッションの確立は、顧客、働く人、すべての利害関係者の福祉とよろこびもたすとともに、さらにやがては世界の安定と平和までもたらすことができます。
企業(組織)の経営(マネジメント)はここから始まります。
また、始めなければなりません。
<ミッションの役割>
ミッションには、大きく分けて3つの役割があります。
①組織の存在の意義を明確にします。
最も根源的な「より良く生きる」という疑問に指針を与えます。
環境は変化します。
普遍の価値とかかわるミッションは、ぶれずにあるべき活動を示します。共有できる目的・②目標を明らかにさせます。
目的・目標を明確にしなければ、何に集中すべきか分からず意思決定の基準も分からず強い経営を行うことができません。
③人の意欲を掻き立てます。
人の普遍で良質な価値意識に共感を与えるミッションは、やる気の源泉になり強い経営を行うことができます。
<ミッションの効用>
経営者は、知恵の結晶たるミッションの役割を真に理解しなければなりません。
力強く価値ある経営を行う企業は、経営者がすべての企業に関わる人たちに、明確に自社のミッションを提示して「働くことの意味、意義」を明らかにするとともに、継続的な繁栄をもたらします。
現に今事業を継続できている企業において、社会に貢献できない企業をありません。
強い企業としての経営は「私は何か」「私は何をすべきか」から始めなければなりません。
ここのところを確認しないで行う事業は「生活の糧」を得る手段だけとなり作業になり競争に勝ち抜くことなどありえません。
顧客にどのような貢献ができるかを明確にする「ミッション」は、顧客に喜んでもらえ対価を支払ってくれる成果を得る手がかりを提供します。
海図なき航海が座礁の憂き目を見るのと同じように、ミッションの認識なき経営は顧客への貢献意欲がなく従業員の生甲斐も与えず、ミッション経営を行う企業にすべての市場を奪われてしまします。
ミッション経営は、顧客の満足を得ることを可能にしかつ従業員に働く意義を与えることが起こる「利益の源泉」です。
ミッションは、経営者が競争に勝ちすべての関係者に喜びを与える最も重要な知恵です。
<ミッションの起源>
ミッションの起源については、経営者がミッションを考察するために参考となるものです。
人間の「生きる目的」は聞かれたなら、「生きることそのもの」と「より良く生きる」ということになるでしょう。
現代社会は、組織社会であり「より良く生きる」ためには、この組織を有効に活用することが一般的な生き方になっています。
また「生きる」手段としても「組織」は有効な手段を提供します。
組織は、「人が生きるため」に必要な機関です。
「生きることそのもの」のためにも、そしてできれば「より良く生きる」ために最も有効な機関です。
企業をはじめとする組織のミッション(使命)は「人が生きる」ことに奉仕することです。
ここで少し厄介なジレンマに出くわします。
それは経営者の価値観(倫理観)です。
個人は「生きることそのもの」のため「より良く生きる」ために活用すればよいのですが、経営者の価値観や知恵、知識により支援者になるのか障害者になるの二通りに分かれます。
働くことを通して「よりよく生きる」ことを求めるなら、さらに「他の人のより良く生きる」を喜びと感じるなら、価値観を同じくする組織に加わり活用することが「より良く生きること」につながります。
<企業のミッション>
企業は顧客が対価を支払ってくれるから存続できます。
それ故に、顧客満足が実現できなければ存続できません。
とうぜん、特殊な公的機関を除いて「顧客満足」がミッションとなります。
また「顧客満足」を実現させる担い手が従業員であるので、従業員から最大の貢献を引き出す手立てが必要です。
そこでは従業員の特性に応じた「従業員満足」をもたらることもミッションになります。