生産性のマネジメント
<生産性のマネジメント>
生産性は、効用とコストとフリーキャッシュフローとの関係度合です。
最高の生産性は、コスト=0で最高の「効用」が実現し最高の「フリーキャッシュフロー」が得られることです。
◎「フリーキャッシュフロー」
=「営業キャッシュフロー」-「投資キャッシュフロー」
フリーキャッシュフローとは、用途を自由に判断できるお金のことです。
<効用と生産性>
「効用」とは、顧客の欲求を満足できる効能です。
「効用」には知識が必要だがコスト=0でも実現できる「コト」もあります。
「効用」のアップと「コスト」が、まったく比例しない次元が到来しています。
「効用」に必要なのは「コスト」とは比例関係にない「知識」であり「情報」です。
生産性の向上は、「知識」、「情報」等の無形の経営資源をいかに効果的に活用するかにかかっています。
社会の段階により、生産性のあり方も変化します。
食料が不足している社会では、食料をつくる生産要素により「効用」が実現します。
製品が不足している社会では、製品をつくる生産要素により「効用」が実現します。
商品が不足している社会では、商品をつくる生産要素により「効用」が実現します。
そして、モノが充足している社会では「コト」をつくる生産要素により「効用」が実現します。
現在の状況は、モノとコトが混在した「効用」が生産性の度合いを決めます。
現在は、「コト」にいかに「効用」に付加させるか「知識」が生産性の鍵になっています。
「コスト」要件は「効用」とは比例関係にないものの、状況により競争有利な「効用」については集中的に投入します。
<生産性の展開>
生産性の向上は、「顧客の欲求」に集中し、目標を明確にしたうえで成果達成のプロセス策定します。
プロセスの目的は、私たちの顧客の欲求の実現にあります。
欲求の実現を可能にする「効用」を、「仕事」の対象とし構造化しなければなりません。
生産性向上にはマネジメントが必要です。
マネジメントの技能を活用し、「仕事のマネジメント」と「人のマネジメント」とさらに「戦略」策定ともっとすすんで「知識経営」が求められます。
※知識経営 参照 クリックしてください
生産性向上の要件が変化しています。
その要件は
①人的労働力
②機械的生産力
③情報的付加価値(知識)力
その変化の速度は一気に起こったため、また一部は混在しているため混乱があります。
しかし、情報的付加価値力(知識)が「効用」を創り出しています。
さらにその情報的付加価値についても多様な展開があり、
経営者が
①生産性向上の要件を識別できる能力と
②その要件を創り上げる「人」の選別と育成が求められます。
経営者が行わなければならないのは、
自分自身及びパートナーが、あらたな外部の変化の現場と接触し、
情報収集と人的ネットワーク構築を行うことです。
経営者自身で対応が効果的でない場合は、パートナーに権限を委譲します。
ただ経営の基軸を絶えず確認する必要があります。
基軸をもとに機会を模索します。
基軸「コンセプト」に基づく集中が生産性のエッセンスです。
ただし、基軸に「成果の実現と機会」との間に大いなる隔たり生まれている場合は基軸の転換も必要です。
経営の根幹である「コンセプト」でさえ、時代の要請にあわせ変換することもあります。