組織の変更
<組織の変更>
消費者の欲求、社会及び市場その他すべての環境は絶えず変化します。
そのため、組織が固定されたものであれば、変化に耐えられず、必ず機能不全をおこして壊滅します。
組織の機能を成果の実現と未来の変化に備え、絶えずチェックしなければなりません。
チェックの中心点は顧客の満足を得ているかどうか、より良い満足の獲得のために役立っているかどうか、将来の変化に備え準備ができているかどうかです。
それらが不充分であれば状況により組織も変化させなければなりません。
しかし、ここで問題があります。
それは、一旦組織が構築されるとそこには人が配置されるので権力構造や利害関係が生まれることです。
そのため、変革を嫌う無言の抵抗が生まれます。
人は安定を望み変化を嫌います。
より良い顧客満足を実現するには、たえず組織変革が必要だが、人の要素を無視した組織変革は成功しません。
しかし、人の要素を重視しすぎた対応も内部は安定していても、外部への対応はできなくなります。
組織変革をはかるには、まず顧客のより良い満足のために必要な基本活動を見つけ出さなければなりません。
そしてその基本活動を中心に関連する支援活動も明確にし全体のプロセスとして構築します。
ここまでの作業は組織の利害のないトップマネジメントが行います。
次の行う作業は、既存の組織の持っていた基本機能の再確認と新たな組織の機能の相違のチェックです。
相違のチェックにおいては、戦略をもとに構築された組織であれば変革のポイントが明確であって的確に変革作業が可能です。
次に、いよいよ組織変更と人材の再配置を行います。
そのときに必要なのが人のマネジメントです。
人間はいつも理由を求めます。
その変革に納得できる理由があれば抵抗は少なくなります。
場合によればその変革に積極に参加します。
さらに、自身の新たな成長やメリットがある場合、より積極さは増します。
納得性には、顧客や社会および企業への貢献性が一つの鍵になります。
もう一つの人への配慮は、報酬の安定はもちろんですが、社会的位置および地位についての配慮が必要です。
特に専門家について、言えることですが現場での所属とは別に専門家としての所属基盤が必要です。
もう一つは、一般の階層での地位とは別に専門家としての役職等の地位の安定が必要です。
組織の変革においては、もちろん組織の設計においても必要なことですが、組織の有効性と人への配慮を行って、成果が実現できるようにしなければなりません。