人のマネジメントの基本
<人のマネジメントの基本>
人は、自身の欲求のために動きます。
人の欲求にはいろいろの欲求がありますが、組織がかかわらなければならない欲求は、3つの欲求です。
ひとつは、①自我欲です。
もう一つは②社会性欲求で、
さらにもう一つは③完成への欲求です。
3つの欲求は同一人の中に同じくして存在しますが、その程度は人によって異なります。
今、組織が活用しなければならないのは「社会性欲求」と「完成への欲求」です。
一番気を付けなければならないのは、「自我欲」から発する向上心です。
人のマネジメントの基本は、成果を実現する重要な要素としての「人の活動」を認識することです。この認識のうえで、現実的に対処することです。
「組織の設計」に始まる「仕事のマネジメント」がいくら合理的であっても、「人のマネジメント」がうまく実現しなければ効果的に機能しません。人のマネジメントがうまく機能してはじめて成果(顧客の満足)を実現することができます。
人には多様な能力があります。しかも、その能力は偏在しています。人にはタイプがあり、強みがあるとともに弱みもあります。人の能力の特質は、強みの裏返しとして弱みを持つということです。
人のマネジメントの基本①:偏在能力を最大に引出し発揮できるように支援
人には多様な欲望があります。働く人にも、その欲望のあり方は共通の基盤を持ちながらもその強さおいて多様な特性を持ちます。
このような異なる能力と欲望特性を持つ「人のマネジメント」の基本は、その人材の欲求を満たす誘因特性(やる気をもたらすもの)を知り、共通欲求とともに個別特性をも適合させ”物心両面”の報酬を適切に提供し必要な能力を抽出して育て最大限に引き出すことにあります。
人のマネジメントの基本②:その人の欲求を知り満たすことでやる気を引き出す
「人のマネジメント」で、特に留意しなければならないことが二つあります。一つは、人間には感情があるということです。もう一つは、人のマネジメントを行う経営者自身も人であることです。ここに「仕事のマネジメント」のように一定の論理で割り切れない面があります。
ポイントは、いかに働く人の欲望と感情に影響を及ぼすかということです。
人のマネジメントの基本③:経営者の人間性(考え方・意欲)が大きく関わる
人のマネジメントは、知識やテクニックを超えて知恵や人間性を含む高度なアートであり、成果を実現させる経営者にはより深い英知と覚悟が求められます。