戦 略
<戦 略>
戦略とは、分かったようでいて、分かりにくい言葉です。
戦略は、一言でいうと”長期”にわたって勝ち抜くことです。
そのために必要なことは、負けることはしないということです。勝つために集中して実行することです。
戦略:長期にわたって勝ち続けることで、勝つために集中して実行し続ける
勝ち続けるには、変化のなかでたえず一番であることを目指します
たまたま一番であることは、チャレンジしていればふとした幸運でおこるかもしれません。
戦略の意味は、変化のなかでたえず一番であることを目指すことです。そのためマネジメントの仕組みのなかにそのことが可能であるように組み込んでいかなければなりません。
戦略の意味:変化のなかで一番であり続ける”仕組みを組み込んで行く”
ただここで、絶対の条件があります。それは誰にとって一番かということです。
それを決めるのは顧客です。それも、現に顧客が知って、顧客が手に入れられなければないに等しいことになります。
マネジメントの絶対条件:顧客のとって一番よく、現に手に入れられること
未来はほとんど予測できません。そのため、変化を活用して勝つにはリスクを負ってチャレンジしなければなりません。リスクを賭けたチャレンジこそがリスクを避ける唯一の方法です。
しかし、リスクを賭けたチャレンジの過程は、ほとんど失敗の連続になります。そのなかで獲得された大きな成果がすべての失敗を賄います。また賄う成果を獲得することが戦略の目指すところです。だから、失敗は成功を実現するためにあり、必ず成功させなければならない使命があります。
リスクを賭けてのチャレンジこそが、唯一リスクを避け成果を実現させる道です
戦略には準備が必要です。リスクをどのように成果に結びつけるかがリスクのマネジメントが戦略の核心です。
<リスクのマネジメント(戦略の準備)>
戦略の実行には、準備が必要ですが、
一つめは目標の明示です。二つめは人です。三つめは資金です。そしてもう一つは少し迂遠ですが文化の構築です。
<1.目標の明示>
効果的に成果を実現するには集中が必要です。集中の方向は、私たちの顧客が喜ぶこと我々のミッションです。このミッションをより明確にするためにイメージ化しなすいようにヴィジョンとして具体的に明示することが必要です。
ヴィジョンは、企業の将来性を決する重要な要件なので、経営者自身が全社員に対し明らかに宣言し周知徹底することが必要です。
<2.人の配置>
企業の活動には二つの基本活動が必要です。一つは既存の業務活動です。もう一つが戦略活動です。戦略活動は特殊な要件が求められます。そのため、既存業務とは切り離して実行されます。
その活動は、企業の将来を決する活動であり、自社の最適・最高の人材を配置する必要があります。
<3.資金の配分>
戦略には多大の資金が必要です。資金の調達は基本的に内部調達により行います。既存の事業より資金調達を行うには普段の生産性向上が必要です。生産性向上によって実現した余剰資金の配分先が戦略部門です。
外部調達を行う場合は、戦略事業についての外部広報が必要で、魅力ある現実的なヴィジョンの明示しファンになってもらうことが求められます。
<4.企業文化の構築>
企業文化は、企業活動を自動的に一定の方向へ方向づけます。企業文化は経営者の強いメッセージと行動の忍耐強い訴えにより浸透します。
顧客への貢献、革新のためのチャレンジ、生産性の向上などの企業の文化(精神)が戦略を成功させる基盤になります。
戦略は成果を実現できなければただの思い付きです。そのため現実の変化の中に機会を見つけなければなりません。機会はどのような形で現れるか分かりません。現れたらその機会の中で実行し成果を実現しなけれなりません。
戦略は、成果を実現する手段であり、より効果的な道筋を明らかにするもので、すべては機会の中で実行し成果を実現することが究極の目的です。
<戦略の方向>
戦略には、3つの方向がある。
いずれの方向を目指すについても、シェアが一番になることを目的とする。
①領域(ドメイン)の選択
市場規模があまり大きくなく、自社の強みを発揮すれば、高いシェアがほぼ独占できる事業領域に特化する。
②新市場への進出
未だ顕在化されていなかった市場に進出し、グローバル・スタンダードを獲得するか、ブランド・イメージを確立する。
③新技術により独占的地位確立する
全く新しい追随が不可能な技術を開発し、競争優位な地位を確立する。そして、常に先行する技術開発を行い優位性を維持する。