マネジメント・エッセンス
<マネジメント・エッセンス>
マネジメント・エッセンスとは、成功を実現する中核的な知恵です。
洋の東西を問わず、優良企業はマネジメント・エッセンスを行うことにより成長し、喪失することにより衰退します。
マネジメント・エッセンスを理解している企業は、当然として2つの対象を経営の中核に据えます。
企業の目的たる顧客と、成功の鍵を握る働く人(従業員)です。
マネジメントの実行においてはコントロールできる働く人(従業員)をいかにマネジメントするかが成果を実現するため中心課題になります。
企業の興廃は、ひとえにトップ・マネジメントのマネジメント・エッセンスの体得とその活力によって決まります。
<エッセンスの核心>
エッセンスの中核をなすのはたったひとつです。
それは、「人間の欲求をみたすこと」つまりマーケティングです。
※マーケティング 参照 クリックしてください
人は、一定の条件のなかで一番欲求を満たす商品・サービス(効用)のみを購入します。
その中核的要求を実現させるために2つの方策が必要です。
この方策の実現によって、利益が獲得され「マーケティング」活動が継続して行うことが可能になります。
2つの方策は、①生産性と②革新(イノベーション)です。
①生産性
マーケティングによって売上(収益)が実現します。
しかし、利益の実現および利益の増大は生産性が向上しなければ得られません。
※生産性 参照 クリックしてください
生産性向上(コストダウン)が損失を軽減し利益を増大させます。
②革新(イノベーション)
すべてが変化する中で、明日の「マーケティング」を実現させるのは革新(イノベーション)です。
※イノベーション 参照 クリックしてください
イノベーションなくしては、企業の成長はおろか存続も不可能です。
<強みのエッセンス>
強みの源泉が資金より知識に移行してます。
知識の根幹は人です。
知識労働者の獲得と知識労働者の育成と活用が、企業競争力に「強み」をもたらせます。
※知 識 参照 クリックしてください
人は収益の源泉と同時に、コストの発生源です。
人の一般特性と一人一人の特性と資質を見極めて育成するとともに適所に配置し、最大の貢献をしてもらえるようにマネジメントしなければなりません。
※人のマネジメント 参照 クリックしてください
<エッセンスの手順>
①理念、行動規範を設定し、質の高い全社的マーケティング(顧客満足)活動を実現する。
②全社員が目標をイメージできるヴィジョンを構築し、活動の方向性(ベクトル)を合わせる。
③一番を目指すこと、そのために自身の「強み」が活かせる事業ドメインを明らかにし集中する。
④成果を実現できる単位活動を核にして支援活動を関係づけ、業務と情報の関係性により仕事のプロセルを構成し、構想のもとに組織を構築する。
⑤変化が機会であり、イノベーションのために充分な資金の確保に行い、最高の人材を人選し、機会に応じて投入する。
⑥高い目標を設定するとともに、その実現の支援する予算制度、月次決算制度などの管理会計と円滑にフィードバックする情報管理システムを構築する。
⑦各部門が垣根を越えてコミュニケーションできる制度、仕組み、仕掛けを組み込みます。
⑧さらに組織を超えて、外部の組織や顧客そのものとコミュニケーションできる制度、仕組み、仕掛けを組み込みます。
<人のマネジメントとして>
⑨真摯かつ企業文化にあった人材の採用に努め、各個人の偏在する能力を見極めて学習の機会を与え、適所に配置し活躍と成長の機会を与え支援する。
⑩動機づけとコミュニケーションの道具である自己目標管理を導入して、人材が育つ人材評価制度をおこなう。
⑪個人が持つ知識とネットワークを活用、さらに育成できる制度、仕組み、仕掛けを組み込みます。
<究極のマネジメント・エッセンス>
自己の能力を最大限に発現し、他の人の幸福を最大に支援し、その実現を通して自己の完成を目指す。
人は「生活が保障」され、「したい仕事」において「成長」でき、「他の人(顧客や仲間)に貢献」でき、成果に応じて公正に「評価」され、「賞賛」されるとき最大の活力を発揮して仕事を行う。
この状況を作り上げようとするのが究極のマネジメント・エッセンスです。
マネジメントは、「顧客の欲求の満足」と「より良い顧客の満足」のために実行される活動ですが、ただ顧客の欲求の充足と「本来の顧客の幸福」とは必ずしも同じとは言えません。
そこには価値観が介在します。
「顧客の幸福」とかかわるマネジメントは、大いなる意味、継続した顧客の支持が得られる意義があり、もっとも繁栄が可能で永続も実現されます。
それは、もっともシンプルで力強い真のマネジメントと言えます。