強みを生かす
<強みを活かす>
企業が成長できるのは、顧客の支持があるからです。
顧客に自社の商品やサービスを選択してもらわなければ成長はおろか、存続さえ保証されません。
存続を保証するのは、唯一顧客です。
<一番ということ>
顧客の選択基準は自分にとって一番であるということです。
そのため、企業は一番でなければなりません。
一番といえば価格を思い浮かべますが、価格は選択基準の一つです。
手近であるということで決める場合もあります。
その機能の商品は1社だけが扱っている場合もあります。
販売員が親切であるということで決められる場合もあります。
一番という場合、多種多様な要素が含まれます。
企業は多種多様な要素のなかで、何かで一番でなければなりません。
ここに自社の強みとのかかわりが生まれます。
<強みと一番>
自社の強みが何かということから、事業を構築しなければなりません。
もし、強みがないのであれば必死に作り上げなければなりません。
ここで大切なのは、企業の経営資源の量で勝敗が決まるのでないということです。
大企業だからすべて有利であるということではありません。
問題は、顧客にいかに満足を与えることができるかの質的な要素です。
<GEについて>
アメリカにGE(ジェネラル・エレクトリック)という巨大企業があります。
この企業の経営者のジャック・ウェルチの戦略は「1番か2番でない事業」からすべて撤退するというものでした。
一番顧客の支持を受ける可能性のない、つまり強みが活かせない事業には経営資源を投入しないと決断です。
この戦略によって、GEは超優良企業になりました。
<ダイソンについて>
一番をもっとも活かした企業に掃除機で有名なダイソンがあります。
ダイソンは大手家電メーカーがあまり注目していなかった掃除機にチャレンジし、5千回以上の試作を重ね、「吸引力の変わらいただひとつの掃除機」というキャッチフレーズで顧客の満足を獲得しました。
<一番手戦略(ニッチ、特化戦略)>
クロネコヤマトは宅急便に特化し、この市場で強みを構築して行きました。
ユニクロは製造から販売までを一貫して行う製造小売業(SPA)にて事業を拡大しました。
デザイン、価格で優位性を実現しました。今は、機能面での革新をはかり顧客満足の実現をはかっています。
製造小売業(SPA)は、紳士服の市場でも行われています。
基本的には、同じ戦略であり、一つの戦略モデルになっています。
このビジネス・モデルは、これからは違った市場で展開が可能です。
基本的な要件は、顧客に一番の満足を提供することです。
<ディズニーランド>
ウォルト・ディズニーの「ディズニーランドが完成することはない。世の中に想像力がある限り進化し続けるだろう」という考えのもとに、
想像続ける情熱を強みとして感動を提供し続けています。
<強みの源泉>
強み根源は、お金や設備や従業員の人数などではなく、想像続ける考え続ける人個人に付随した情熱です。
この強みが松下幸助さんを、本田宗一郎さんを、稲森和夫さん、その他の夢を持った経営者を育て上げました。
強みの源泉は情熱です。