<管 理>
究極的の結論から言うと、管理がなくて企業の活動が円滑に機能することが理想です。
管理自身は、本質的に顧客に関わる直接的な活動ではありません。
直接成果を生む活動ではありません。
そのため、可能な限りコストをかけず効果的に実現するのが理想です。
そのため、適切な管理ポイントを見つけることが必要です。
管理機能は、人の活動を成果実現に沿っているかをチェックし、かつ必要に応じて修正を加えることです。
企業において企業の理念と行動規範が末端まで浸透していて企業文化・風土として定着しているとき最も少ない管理により自律的に目的に向かって活動が行われます。
これは企業活動において一つの理想です。
業績の高い企業では、例えばトヨタやホンダやキャノンやパナソニックでは、このような方向性を持ち企業の強さを実現しています。
これとは逆の方向にあるのが、公的機関であり管理のための管理が費用をかけて行われており非常に非効率であり、働く人の意欲を阻害し非効率をもたらしています。
企業文化・風土の構築が管理を円滑に実現する方法であり、優良企業に共通するのは、特徴的な理念と行動規範と自身の活動が明確に確認できる仕掛けがあるということです。
管理を企業が望む方向に導く道具は賞罰ですが、優良企業の特徴は、金銭的な報償に加えて非金銭的な報償についてよりきめ細かい配慮がなされていることです。
罰についても業績的な失策よりも企業の価値観・規範、企業文化に対する失策についてより厳しい罰則を持っているのが特徴です。
具体的な管理の手法については、パナソニックには事業部制があり本部経理統括セクションの管理会計により管理が行われ、京セラではアメーバ組織により部門別利益管理を行っています。京セラの管理ポイントは時間当たりの部門別粗利であり、自動的に効率的に管理できる仕組みが構築されています。
セブン・エレブンホールディングスでは、週一回支店長が本部に集まり、各支店の業績チェックや成功事例の共有をはじめとして情報のヒューマンな交換を実践し、業績アップの仕組みとして管理のコストと労力が必要であるにもかかわらず実践しています。