<コミュニケーション>
コミュニケーションの本質は、聞きたいことしか伝わらないということです。人は聞きたいことしか聞かないし、理解もしません。だから、聞き手の条件を理解しなければ伝えることは困難です。ここから、コミュニケーションのマネジメントが始まります。
コミュニケーションの対策は、採用の段階から始まります。採用するについて、より企業の使命(ミッション)や価値観を共有できる人を採用することが必要です。
このことによって、コミュニケーションがスムース行われる可能性が生まれます。
われわれの企業活動は、われわれの顧客のために、仲間といっしょに貢献することです。
そのため、コミュニケーションのためにも2つの前提が生まれます。それは私たちの組織が外部に対して貢献するために活動を行うということと、もう一つは、あなたは仲間であり同じ共同体のメンバーであるというメッセージです。
人の性向のなかには、社会のために役立つことに意義を感じるという性向と仲間がほしいという性向があります。この2つを満たすことで、コミュニケーションの受け入れやすい基盤が生まれます。
もちろん安定した生活を営みたいという欲求もあります。これらの性向と欲求に対して全メンバーに何らかの指針を伝えるのが「企業理念」です。京セラでは「全従業員の物心両面の幸福と同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」という理念を持っています。
このようにコミュニケーションを円滑に実現するには、いろいろな条件が必要です。
さらに、技術的な側面については、コニュニケーションには言語レベルがあります。子供に意思を伝えるのは、子供の理解できる言葉を使用しなければなりません。このように相手レベルを考えて言葉のレベルを考えて言葉を選択しなければなりません。当然、伝える相手の状況・欲求について同じことが言えます。
これらの前提を理解せずに行うコミュニケーションは、伝えている本人がどのように思っていても、それはただの「音」であって、状況によっては不快感と嫌悪感を与える効果しか持たない逆機能の効果しか与えることはできません。
効果的なコミュニケーションは、働く人の心をとらえる理念に始まり、上下の思いが交流する自己目標管理の活用が必要です。